今月の掲示版   一月 

年の功

 

年はとるものではありません

重ねるのです

重ねればこそ、六十の私の中には

十代の私も、二十代の私も

三十代、四十代の私も

みんな生きているのです

その時代を経てきたからこそ

わかるものがあるのです

それが年の功なのです

その年にならなければ

わからないことがあるのです

 

 

 

 

今月の掲示版   二月 

 

私は、先日六十三歳になりました

命は命からしか生まれません。

私を生み出した命が、

私を生むまで生きていなければ、

私という命は生まれません

六十三年の人生の中にも、

危ないことがあったように、

命は

私の親や祖父母やそのまた父母と、

何度も消えそうになりながら、

奇跡の中で、今日の私に続きます

そんな親々の年齢を足してみれば、

私は何千歳という命を

生きているのです

今月の掲示版   三月 

 

あなたが生まれた時、

あなたは泣いて、

周りは笑っていました。

あなたが死ぬ時、

周りが泣いても笑っても、

あなたは

笑うことのできる

人生を歩みたいものです

  

今月の掲示版   四月 

「か黒葉にしづみて匂う夏霞 

若かるわれは見つつ観ざりき」

という歌があります

ほとんど目が見えなくなった

北原白秋晩年の歌です

歳を重ねて、観えてきたものが

あなたにはいくつありますか


今月の掲示版   五月 

「佐倉峠の帰属紛争で

東吉野と菟田野が

戦争状態に入りました」

私たちが大きなものの下で  

生かされていることを

知ったら

国と国との争いも

こんな冗談に

なるのでしょうか

 

今月の掲示版   六月 

 

「おてんとうさまが、

見ている」と、

 昔は目に見えないものを

大切にしました。

 今は目に見えるものに

頼り過ぎではないでしょうか


今月の掲示版   七月 

離婚の原因第一位が

性格の不一致だそうです。

でも、兄弟でさえ

顔も心も違うのに

赤の他人同士の性格が

一致するなんて

まさか思っているわけでは

ないでしょうね 

 

 

今月の掲示版   八月 

                      「社会との接し方で

         一番大事なことは

                    世の中みんなが、

           自分のような

        人間ばかりになったら

                  世の中は愉快になるか

       不愉快になるか考えてみる」
                   という事だそうです

今月の掲示版    

       九月 

若さというのは

ある時はじゃまで、

無くなったら欲しいものです

年寄りというのは

いる時はじゃまで

亡くなったら懐かしいものです

そんなことを言わせないよう

おたがい陽気に明るく

いつまでも世に、

はばかって生きましょう


今月の掲示版      十月 

一つの出来事をどうせと考えるか

せっかくと考えるかで

随分気持ちが変わります

人間どうせ死ぬのだからと考えて悲観的になるより

せっかく人間として生まれてきたからには

と思っただけで人生は楽しいものになるものです